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メッセージ >
聖書の学び
Title
第8課 「いのちを与える義」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2009-02-20
読むみことば: ローマ5:18
覚えるみことば: 箴言4:23
参考にするみことば: マタイ22:37-39
教育目標
イエス・キリストの「一つの義の行為」とは何であり、私たちがいのちを与えられるためには、神のどんな義を実現しなければならないのか知る。
一般に、自分の利益を求めないで、正義のために戦う人を「義人」と言いますが、神が言われる「義」とは、人が言う「義」とは違います。「神の義」とは、いのちを与える義で、私たちがまことのいのちと永遠のいのちを得るように導くことを言います。それでは、私たちはどうすれば義人になって、まことのいのちを得ることができるでしょうか?
1. 一つの義の行為とイエス・キリストの義
<ローマ5:18>に「こういうわけで、ちょうど一つの違反によってすべての人が罪に定められたのと同様に、一つの義の行為によってすべての人が義と認められて、いのちを与えられるのです。」とあります。ここで「一つの違反」とは何を意味するのでしょうか? 神が創造された最初の人アダムが罪を犯したことを言います。神はアダムにエデンの園で神の子どもとしての特権を得て、豊かに生きるように祝福されましたが、善悪の知識の木の実だけは食べないように禁じられました。ところが、永い歳月が流れると、アダムとエバは神の仰せられたことを心に刻めなくて、サタンに操られた蛇に惑わされて、善悪の知識の木の実を取って食べました。これによって「罪から来る報酬は死」(ローマ6:23)という霊の世界の法則のとおり死が入り、善悪の知識の木の実を取って食べるその時、「あなたは必ず死ぬ。」と言われたように、人の主人である霊が死ぬようになったのです。
もともと人は、霊とたましいとからだとに創造されて、霊である神と交わっていました。しかし、アダムが罪を犯して神と交わることができなくて、永遠のいのちを得ることもできなくなりました。美しく豊かなエデンの園から追い出されて、涙、苦しみ、病気、死のあるこの地上で生きるようになったのです。結局、罪を犯したアダムの血を受け継いだすべての人も罪人になって、死の道に向かうようになりました(ローマ5:12)。
それでは、最初の人アダムが神に聞き従わなくて罪を犯したのに、なぜその子孫まで罪人になったのでしょうか? 人は精子と卵子が結合して生まれますが、その中には親の気質が入っていて、親の顔つき、性分、好み、習慣などに似るようになります。このように親の気質が子どもに伝えられるように、親が持っている罪の性質も遺伝するのです。生まれて1、2年にしかならない赤ちゃんも、憎んで、ねたんで、腹を立てるのが見られます。<詩篇51:5>でダビデが「ああ、私は咎ある者として生まれ、罪ある者として母は私をみごもりました。」と告白したように、罪を犯したアダムから受け継いだ気質の中に、罪の性質が含まれているからです。
全知全能の神は、最初の人アダムが罪を犯して、すべての人が罪人になり、死に至ることをすでにご存じでした。それで、世界の始まる前に救いの道を備えて、隠しておかれました。つまり、これがイエス・キリストによる、世界の始まる前に隠された奥義です。
時になると、ことばが人となってこの地上に来られ、何の罪もなく木の十字架にかけられて死なれて、私たちを律法の呪いから贖い出して、救いの道を開いてくださいました。このような一つの義の行為によって、誰でもイエス・キリストを受け入れれば義と認められて、神の子どもとされる特権を得て、永遠のいのちを与えられるようになりました。これがいのちを与える「イエス・キリストの義」です。
2. いのちを与える義
それでは、私たちもイエス・キリストを信じて義と認められ、いのちを与えられるためには、具体的にどうしなければならないでしょうか?
第一に、神を信じなければなりません。
<伝道者12:13>に「神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」とあります。ですから、神を信じないことそのものが罪だということです(ヨハネ16:9)。義人になるために最も先にしなければならないことが、神を恐れて、その命令を守ることです。もし自分を生んでくれた両親を裏切ったら、人の道にそむいた罪人だと後ろ指を指されます。同じように、人を造られた創造主の神を信じないで、敵である悪魔に従えば、大きい罪になるのです。
したがって、イエス様が神を完全に信じて、そのみことばを守られたように、私たちも神を信じて、従わなければなりません。「神を信じる」とは、神が宇宙万物と私たちを造られた創造主であり、人間の生死禍福をつかさどられる方であることを信じることです。また、「わたしはある。」と仰せられる方であり、最初と最後であり、初めと終わりであるだけでなく、天国と地獄を備えられた方であり、正しい審判者であることを信じることです。そして、神がイエス・キリストをこの地上に遣して、救いの門を開いてくださったので、イエス・キリストを信じて救われることが、神を信じることです。
このように、価なしに救いの門に入った神の子どもたちに、神が求められることがあります。私たちが国の法律を守らなければならないように、信仰によって天国の国籍を持ったら、天国の法、すなわち、神の命令を守りなさいということです。神はイエス・キリストを通していのちを与える義の法を悟らせてくださいました。それを守れば義と認められ、結局天国に入って、神に愛されて祝福されるのです。
第二に、思いを守って心の悪を捨て、行ないが完全でなければなりません。
神の御子として人となってこの地上に来られたイエス様は、原罪もなくて自分で犯した罪もなかったので、悪が全くおありになりませんでした。私たちもイエス・キリストの義にならって義と認められるには、思いを守って心の悪を捨て、行ないが完全でなければなりません。聖書にある「しなさい、してはならない、守りなさい、避けなさい」のみことばどおり従えば、神のみこころである真理が臨んで、思いで罪を犯さず、聖霊につかさどられて導かれ、行ないが完全になります。
ほとんどの人は頭で不法なことを思うので、結局、悪い行ないが出てきます。むさぼりのある人は「どうやって富と誉れを楽しもうか」とまず思って、その後、心に植えつけます。この心が揺れ動いて、結局、悪い行ないとして出てきます。つまり、むさぼりが心の中にあるので、思いを通してサタンの誘惑を受け入れ、詐欺や横領、盗みなどの悪い行ないとして出てくるのです。もし心そのものに悪がなければ、思いを通してサタンが働けません。偽りを思うので偽りが出てきて、姦淫を思うので姦淫が行ないとし出てくるのです。
私たちが心から罪の苦い根を取り除けば、思いを通して罪が入って来ません。何を見ても善で見て、善で言って、善で行なえます。それで、<箴言4:23>に「力の限り、見張って、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれからわく。」とあるのです。
第三に、神の命令を守って行なわなければなりません。
イエス様がこの世におられた間、神の命令をすべて守り行ない、手本になってくださったので、私たちもそのとおり見ならって行なわなければなりません。神の命令を守って行なうことは、神のすべての戒めと定めを落度なく踏み行なうことを言います。
「戒め」とは、代表として十戒が挙げられます。十戒は聖書66巻に込められた神の命令を縮約したものと言えます。十戒には深い霊的な意味があるので、まことの意味を知って守っていくとき、神に義と認められます。また、イエス様が「最もたいせつな戒め」と言われたように、第一に「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。」、第二に「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」(マタイ22:37-39)のみことばどおり行なわなければなりません。イエス様はみことばどおりすべて行ない、争うこともなく、叫ぶこともせず、時間さえあれば昼も夜もいつでも祈り、定めも完全に守られました。
「定め」とは、神が定められた規定のことで、たとえば、過越の祭りを守ったり、十分の一献金をささげることなどです。過越の祭りは今日のイ―スタ―に当たります。イエス様も、過越の祭りを守るためにエルサレムに上がられました。霊的なイスラエルである私たちクリスチャンは、イスラエルが守るいろいろな儀式の霊的な意味を受け継いで、今日も守っています。つまり、旧約時代の肉の割礼が新約時代には心の割礼になり、旧約時代のいけにえに関する法が、新約時代には霊とまことによってささげる礼拝になりました。
このように神の命令、すなわち、戒めと定めを守って行なえば、まことのいのちを得て、義と認められます。人が義と認められないので、争いが起こって、敵意をいだき、病気がやって来るのです。神のすべての戒めと定めを守り行なう人になれば、どんな病気も下されないで(出エジプト15:26)、すべてのことに栄えて、永遠のいのちを受けるようになります。そして、すべての国々の上に高くあげられた人、まことに幸いな人になれるのです(申命記28:1-14)。
* まとめと適用
1. <箴言4:23>をみんなで覚えてみましょう。
2. いのちを与えられる義をどれほど行なっているか、チェックしてみましょう。
a.□毎日、聖書を1章以上読んでいますか?
b.□暗唱聖句を毎日覚えていますか?
c.□いつも喜んで、すべてのことに感謝して、絶えず祈っていますか?
d.□嘘などの悪い習慣を捨てましたか?
e.□自分が言ったとおり、心に決めたとおり、実践していますか?
f.□いつも福音を伝えて、隣人に愛を実践していますか?
* 今週の課題
「義人は信仰によって生きる」に関連する聖句はどこどこにあるでしょうか? 探してみましょう。
* 「用語」を知って力にしましょう!
「たましい」とは?
人の脳細胞の中には、記憶装置がある。この記憶装置とその中に記憶されている知識、そして、それを思い出させる働きをまとめて「たましい」と言う。このたましいがあるから、記憶して考えることができる。
「思い」とは?
脳の記憶装置に入力された知識をたましいの働きによって引き出すことを言う。この思いは大きく二つ、神に対して反抗する「肉の思い」と、神が願って喜ばれる「御霊による思い」とに分けられる。
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