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メッセージ >
聖書の学び
Title
第23課 「私の心もあなたといっしょに行っていたではないか」
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
Date
2009-06-05
読むみことば: 第二列王5:23-27
覚えるみことば: マタイ10:26
参考にするみことば: 創世記18:9-15、ヨハネ1:47
教育目標
自分の心を顧みて、すべてのことを探り知っておられる神の御前に、正しく義の中を歩んですべてのことに答えられる。
神の御前に罪を犯さないで善良に生きる人であるほど、世の罪と悪を見れば、心の底から悲しむようになります。聖なる神は愛する子どもたちが罪と血を流すまで戦って捨て、悪はどんな悪でも避けて、非難される点がないように願われます。ところが、神を信じていると言いながらも、心はそうではなく、自分の罪と悪が悟れない人々がいます。きょうのみことばで自分を発見して徹底的に悔い改め、求めることにはみな答えられる資格を備えましょう。
1. ナアマン将軍をいやしたエリシャ
イスラエルの隣の国アラムには、ナアマンという将軍がいました。彼は王に重んじられ、尊敬されていた将軍で、国が危機に置かれたとき、主が彼によってアラムに勝利を得させられた勇士でした。しかし、ナアマン将軍はハンセン病にかかっていて、人生の喜びを味わうことができなかったのです。
ある日、イスラエルから捕われてきたひとりの若い娘から、イスラエルの預言者エリシャのところに行けば病気もいやされるという、うれしい知らせを聞きます。ナアマン将軍は王の許しをもらって、王の手紙と心を込めて用意した贈り物を持って、イスラエルへ向かいました。
彼がイスラエルに到着して、イスラエルの王にアラムの王の手紙を見せると、王の顔色が変わりました。なぜなら、手紙に「彼の病気をいやしてください」と書いてありましたが、これは、アラムの王が自分に言いがかりをつけて、聞かなければ攻め込もうとする計略だと思ったからです。
王がこの問題で悩んでいるという噂を聞いたエリシャは、「彼を私のところによこしてください」と、人をやって言いました。それで、ナアマン将軍が大いに期待してエリシャの家に来ましたが、エリシャが出てきて歓迎してくれるどころか、使いをやって「ヨルダン川へ行って七たびあなたの身を洗いなさい。そうすれば、あなたのからだが元どおりになってきよくなります。」と言わせます。これにナアマン将軍は怒って、みじめな心で自分の国に帰ろうとします。
この時、彼のしもべたちがナアマン将軍に「わが父よ。あの預言者が、もしも、むずかしいことをあなたに命じたとしたら、あなたはきっとそれをなさったのではありませんか。ただ、彼はあなたに『身を洗って、きよくなりなさい。』と言っただけではありませんか。」と懸命に止めます。
彼は思い直してヨルダン川に行き、七たび身を浸してから立ち上がりました。するとエリシャの言葉どおり、からだは元どおりになって、幼子のからだのようにきれいになる、驚くことが起きたのです。
病気がいやされたナアマン将軍は大いに感謝して、エリシャの前に来て「私は今、イスラエルのほか、世界のどこにも神はおられないことを知りました。それで、どうか今、あなたのしもべからの贈り物を受け取ってください。」と言いました。エリシャはきっぱり断り、ナアマン将軍は今からは神だけに仕えると言って、自分の国に向かって旅立ちました。
2. むさぼりから罪を犯したゲハジ
さて、エリシャには彼に仕えるゲハジという若い者がいました。ナアマン将軍が持ってきた贈り物があまりにも欲しくて、彼の後を追いかけて行って、巧妙に嘘をつき、銀二タラントと晴れ着二着を受け取って家の中にしまい込みました。そして、何事もなかったようにエリシャに仕えるために主人の前に立ちました。
その時、エリシャが「ゲハジ 。あなたはどこへ行って来たのか。」と聞くと、「しもべはどこへも行きませんでした。」と答えます。エリシャはゲハジに「あの人があなたを迎えに戦車から降りて来たとき、私の心もあなたといっしょに行っていたではないか。今は銀を受け、着物を受け、オリーブ畑やぶどう畑、羊や牛、男女の奴隷を受ける時だろうか。ナアマンのツァラアトは、いつまでもあなたとあなたの子孫とにまといつく。」と言います(第二列王5:26-27)。
ナアマン将軍の病気をいやした神のしもべエリシャは、ゲハジが罪を犯したことを知っていました。それで、神との間にある罪の隔ての壁を壊して悔い改められるように「あなたはどこへ行って来たのか。」と聞きましたが、ゲハジはまた嘘をついたのです。このように罪を悔い改めないで、度々罪を犯せば、神の呪いが臨むしかありません。結局、エリシャの言葉どおり、ゲハジはナアマン将軍と同じ病気にかかって、まことにみじめな身の上になってしまいました。
ゲハジは誰も自分の行ないを知らないだろうと思いましたが、神は知っておられました。神がエリシャの心もゲハジといっしょに行くようにさせたので、エリシャもゲハジのしたことすべてを知ることができたのです。
3. すべてのことをご覧になって知っておられる神
<創世記4章>に、カインが人知れず弟アベルに襲いかかって殺したことが記されています。この時も、神はすべて知っておられました。それで、カインに「あなたの弟の血が、その土地からわたしに叫んでいる」と言われます。
<創世記18章>には、神の使いたちがアブラハムに息子を与えるという約束の言葉を告げる場面があります。この時、アブラハムとその妻サラは、年を重ねて老人になっていて、サラには普通の女にあることがすでに止まっていました。それで、うしろの天幕の入口でサラがあきれて心の中で笑っていたことも、神はすべて見ておられました。
神の御子としてこの地上に来られたイエス様も、願いさえすれば、どこにいる人でも、その人が何を言っているのか、何を考えているのかもみなご存じでした。また、すべてのことがどのようになるかも、みなご存じでした。
<ヨハネ1:47>には、イエス様が、ピリポについてイエス様の前に来たナタナエルを初めてご覧になったとき、「これこそ、ほんとうのイスラエル人だ。彼のうちには偽りがない。」とほめられる場面があります。ナタナエルがどうして自分をご存じなのですかと聞くと、「わたしは、ピリポがあなたを呼ぶ前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たのです。」と言われます。 イエス様は彼を直接見たのでもないのに、すべて知っておられたのです。これに驚いたナタナエルは直ちにイエス様を「神の子です。イスラエルの王です。」と告白します。
また、神の霊が臨めば、預言者でも人としては知りえないことを知っていました。その中でも預言者エリシャは特に多くのことを知っていました。その当時、イスラエルとアラムはよく戦争していました。エリシャはただ座っていても、アラムの王がその家来たちとどんな作戦を立てているのか、正確に知ることができました。それで、イスラエルの王のもとに人をやって作戦を告げさせ、イスラエルはそのたびに、それに対して警戒することができました。それで、アラムの王の心は怒りに燃えて、自分の家来たちの中で誰かがイスラエル王と通じていると思うほどでした(第二列王6:8-13)。
新約時代では、ペテロにもそのようなことがありました。初代教会は聖徒たちに信仰と恵みがあふれていて、心と思いを 一つにして、だれひとりその持ち物を自分のものと言わず、すべてを共有にしていました。ところが、アナニヤとサッピラは自分の持ち物を売り、その代金の一部を残しておき、残りを全部であるように使徒たちの足もとに置きました。誰にもわからないようにふたりが仕組んだことでしたが、ペテロはこれを知っていました。結局、聖霊を欺いたアナニヤとサッピラは息が絶えてしまいます(使徒5:1-10)。
4. 私の心もあなたといっしょに行っていたではないか
人がいくらひそかに行なっても、神の御前では何も隠せません(マタイ10:26)。神はその心をすべて見ておられるからです。神は心が真っ直ぐで、完全に聖なる者を願われます。このような者の道は栄えて、曲がりません。したがって、私たちは心から神の御前に義を行なって、みことばに聞き従うべきであり、聖霊を欺くことや、主のしもべを欺くことが決してあってはなりません。また、親や兄弟、子どもや隣人との関係でも、互いに欺くことが決してあってはなりません。
神を欺いても心に何も感じられないなら、本当にもどかしいことです。神を欺く例をいくつか挙げてみます。嘘をつくこと、誇張すること、話をつけ加えること、盗むこと、姦淫すること、偽りの証言をすること、十分の一献金と感謝献金などいろいろなささげ物を心に決めておいてしないこと、祈るふりをすること、心から行なわないこと、祈ろうと心に働きかけられているのに祈らないことなどです。その他にも、主のしもべになると誓願したのに世に向かうこと、何日間断食しようと決めて始めたのに、途中で苦しいからあきらめてしまうことなども、神を欺くことです。
神は、私たちの心もみこころがあるところに行き、ただみこころどおりに行なうことを願われます。みこころにふさわしくないことを行なったり思ったりするとき、心から悟って、してはならないことはどんなことがあってもしてはなりません。また、するべきことがある時は、必ずやり遂げなければならないのです。
神を欺いても、心が麻痺して何も感じられないとしたら、エリシャに仕えた若者ゲハジやアナニヤとサッピラ夫婦のように、神に呪われます。もしそのようなことがあるなら、すみやかに悔い改めて立ち返り、神との間にある隔ての壁を壊して、すべての願いと祈りに答えられなければなりません。
* まとめと適用
1. ひょっとして、自分の言葉や思い、心や行ないを振り返って、かんしゃくや憤りがあることに気づいて、自分でも驚いたことがありますか? また、誰かから責められたり指摘されたとき、すぐ落ち込んで誤解しなかったでしょうか? 自分を顧みてみましょう。
2. もしかして神や主のしもべ、親や兄弟、子どもや隣人を欺いたことはないか、探してみましょう。もしあるなら、悔い改めの祈りをしましょう。
* 今週の課題
「平和」についての聖句には、どんなものがあるでしょうか? 探してみましょう。
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